2002年5月7日(火曜日)

目を覚ます。いつもの病院のカーテンが見える。どうやら生きている。

ついに今日から治療が始まる。

午前6時。まずは採血。そしてレントゲン。ここまで定番のコース。いつも通り車椅子で運ばれる。なんだか違和感を感じる。「放射線科」の看板が新しくなっているのか?これを見て、初めて自分以外もやっぱり時間が進んでいるんだと感じた。そしてそれが妙に不安に感じた。

レントゲン室で10日ぶりに真横に寝かされる。夜眠るときはベッドを上げて、完全に横にならず眠っている。この体勢が一番楽なのだ。

レントゲンが終わって部屋に戻される。あとは結果を待つだけ。一カ月で3回も胸に穴を開けられている。ここであと1回くらい増えようが気持ち的にはどうでもいい感じだ。

検査の結果。

肺は自力で復活を遂げていた。膨らんでいる以上、するべき治療はない。まだ少し肺の下のほうに血液が溜まっているが、肺が膨らんでいる以上、注射器を刺すわけにもいかないらしい。数日待てば自然と躰に吸収されるのだという。まさに人体の神秘なのだ。

これで肺が縮んだことも膨らんだことも血管が切れたこともすべては謎のままになってしまった。原因不明。この結果をもってついに俺は3階フロアの歩行を許可された。ようやく車椅子から解放されるのだ。そして入院は残り1週間。俺はこの生活から解放される。再発の可能性はあるらしいけども。あとは運次第といったところだ。

ストリートの黒幕

今日からあなたが居ない世界 今から僕は要らない世界

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